オープンソースの活動「すごく、いい」 前坂徹さん [okyuu.com]

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オープンソースの活動「すごく、いい」 前坂徹さんのエンジニアライフ(1/2)

MySQLから派生したオープンソースプロジェクト「Drizzle」や高性能分散キャッシュシステムの「memcached」などで活躍する若き新鋭、前坂さん。最初はオープンソースコミュニティを敬遠していたが、気付くと居心地の良い場所になっていた。
この企画はokyuu.com編集部が現在のエンジニア像をリレー形式で追っていくものです。 (取材・文=編集部)

前坂徹(まえさかとおる)
1984年09月22日生 24歳 ミクシィ 開発部 研究開発グループ
【略歴】
2006年 オタゴ大学 大学院 Postgradatue Diploma取得
2007年 株式会社ミクシィ入社
2007年 memcached/libmemcachedに開発者として参画
2008年 Drizzleプロジェクトの立ち上げと開発に参画

ミクシィ 前坂徹さん

ミクシィ 開発部 研究開発グループ
前坂徹さん

――前坂さんはニュージーランドで暮らしている時間が長いんですね。

前坂 父が水産関係の仕事だったこともあり、6歳からニュージーランドに移住しました。最初はオークランドにいて、その後はクイーンズタウンにいました。クイーンズタウンはその名前の通り「女王が住むにふさわしい街」ということで、すごく美しいところでした。大学時代はダニーデンというゴシックな街に住んでいました。

 日本に帰ってきたのは2006年12月ですから、つい最近のことですね。

――コンピュータに親しんだのもニュージーランドの生活の中で、ですよね?

前坂 そうです。最初にコンピュータを使ったのは小学生のときです。学校の教室に古いコンピュータが配置されていて、それを使って遊んでいました。教室に1台しかないから、休み時間は奪い合いになる。

 宿題をコンピュータで調べたり。本で調べてもいいんですけど、僕は面倒くさがり屋だからコンピュータを使う方が好きでした。今ならWikipediaで調べるんでしょうけど、当時は教室にインターネットがなかったからCD-ROMで提供されているマルチメディア百科事典の「Encarta」、動画とかが入っていて、分かりやすかった。

 中学生になると、古き良きGeoCitiesやTripodでホームページを作るようになって、プログラミングらしきことは、このHTML作成から入りました。その時やっていたゲームの裏技だったり、やったゲームの記録を書いたり。

――学校にHTMLに関する授業があるとか?

前坂 そうじゃなくて、好奇心。誰かのホームページからHTMLをコピーしてきたりしながら覚えました。HTMLというのはすぐに結果が見えるじゃないですか、それが面白かったですね。

日本語を覚えたのはチャット

――ニュージーランドだと、どんなサイトを見て育つんですか?

前坂 最初は、普通に米国のYahoo!とかLycosを見ていました。あとは、CGIチャットですね。ゲームの話題でチャットすることが多かったんですけど、相手の年齢も近かったこともあって、日本の学校のことを聞いたり。

 そうそう、僕は日本語をインターネットに教わったようなものなんです。チャットで日本語を読み書きして覚えた。そういうふうに日本語を覚えたから、恥ずかしながら、手書きできる日本語は自分の名前と住所ぐらい。ほかは全部タイピングじゃないと書けない(笑)

――コンピュータの技術者になろうと思われたのは?

前坂 僕はもともと世の中のことを便利にしたり、問題を解消したいと思っていて、国連の仕事にあこがれていました。もちろん、今でも挑戦してみたい気持ちはあります。

 現実的に考えると、自分が世の中に貢献できるのは得意なコンピュータだと思った。それで、高校2年のときに、コンピュータの道に進みたいと思うようになりました。ただ、どうしたらその道に進めるのか分からない。

 そしたら、オーストラリアの国防省で技術職をしている先輩のお兄さんが、彼らの使っているIRCサーバに招待してくれた。そこでいろいろ質問させてもらって、ニュージーランドのコンピュータサイエンスの学部としては一番のオタゴ大学に行くことができました。

――前坂さんのように英語にもコンピュータにも長けていれば、活躍の場は日本である必要はないわけですよね。シリコンバレーにはあこがれなかった?

前坂 そういうのはなかったですね。僕はフットワークが軽いと思っていて、いつでもどこにでも行ける、シリコンバレーは後々でもいいかな、と。H-1B(就労ビザ)の事情もありますしね。実際にミクシィの仕事でもシリコンバレーに行く機会は多いし、毎日オープンソースで海外の人と仕事もしている。今はそれで満足しています。

 日本で働こうと思ったのは、やっぱり故郷が恋しいというか、自分は日本人なのに日本に住んでいないのはもったいない気がして。

――日本で働いてみて、ニュージーランドと考え方の違いなど感じます?

前坂 技術的観点からいうと、日本に帰ってきて変わってきたことが1つあります。あの言語はどうだという言語論争が盛り上がっている。もちろんどこの国でも多少なり議論のある話ではあるんですが、僕は大学で先代の数学者たちが編み出してきた数式やアルゴリズムとにらめっこしていたせいか、プログラミング言語は単にアルゴリズムを表現する手段でしかないと思っていました。

 コミュニティが互いにメリットやデメリットをぶつけ合っていて、そういうのを聞いていると、勉強になりました。

――その中で注目している言語はありますか?

前坂 最近はScalaが熱いみたいですね。次に習得するとしたらScalaだと思っているんですが、なかなか新しい言語を習得する時間がなくて……。僕はC言語が大好きで、それで幸せだということもあります。

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(2010/03/15 13:07)
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